前回のブログに続き、広角レンズを使うときはカメラと被写体との距離や角度に着目しましょう。広く撮れるということは画面内の情報が増えるということなので、なんとなく撮影してしまうと何を撮ったかわからない散漫な「伝わらない写真」になってしまいます。
また、ちょっとカメラから遠い位置にあると、小さく写ってしまいます。そこで、広く撮れるからこそあえて主題にグッと寄って背景とのメリハリをつけたり、角度をつけることでパースの強さや向きをコントロールするのです。
主題にぐっと寄って遠近感を強調する
広角を使うと広く撮れるため何でもかんでも全部画面に入れたくなってしまいますが見る人は何を撮っているのかわからなくなります。ポイントを決めてグッと近寄り、背景とのサイズ感のギャップを表現してみましょう。
何も考えず広角で撮影すると面白さが伝わりません
カラフルな小物を主題にして背景と差をつけましょう
奥へと収束するように角度をつけて撮影する
パースはカメラと被写体との実際の距離に応じてついていくため、被写体に正対するとパース表現はしにくくなります。建物などはあえてナナメから撮影してカメラとの距離の差を作り出すと画面に動きが出ます
見上げているため、やや上向きにパースがついていますが、正面から撮影すると遠近感はあまり生じません
カメラを右に振ってナナメから捉えました。手前と奥に距離差が出て、右奥へパースがついています
標準ズームと同じ距離感で撮ると、すべての風景が遠のいて寂しい写真になってしまうのです。レンズを通してさまざまな角度から被写体を見ることで、肉眼では見えない別の一面が見えてきます!